今は亡き人なれば、かばかりの事も忘れがたし。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・トレーニング界で亡くなった方と言えば、マッスル北村さんが真っ先に思い浮かびます。生前はエピソードに事欠かない方で、特にその豪快な食事は未だに影響を受けている人が多いのではないでしょうか。有名なのは冷凍の鶏肉をミキサーにかけてドロドロにしたもので、「ポン酢を入れると、意外に旨いんだよねー」と笑顔で言われていて、筆者は「そんなわけないだろう」と思いつつ、適当に相槌を打っていた記憶があります。その他にも一日で強力ワカモトを1瓶飲み切ったとか、大きな鍋いっぱいに「おじや」をつくって、「これを食べ終えるまでは絶対に寝ないぞ」と誓い、妹さんが翌朝発見したときは鍋を抱えたまま寝ていたとか、とにかく常識の範疇を超えていた方でした。筆者も学生時代に60kg台だった体重が100kgを超えるまでに増やした経験がありますが、当時は本当に良く食べたものです。朝食はパンを一斤に全卵を10個。今では絶対に無理です。30代を過ぎてからトレーニングを始めた人には、「あまり脂肪は付けず、体重も増やし過ぎないようにしたほうが良い」とアドバイスしますが、まだ若いのでしたら肥ることは気にせず、ガンガン食べるべきです。では、食べられないときにどうするか。そこでミキサーです。冷凍の鶏肉は無理でも、プロテインと100%ジュース、果物、ハチミツ、プロテインなどを入れてガーッとやり、それを食事代わりにしたり、食後のダメ押しで飲んだりなどすれば、容易に高栄養を摂取できます。そしてさらに消化酵素。サプリメントもありますし、薬局で消化剤を購入しても良いでしょう。強力ワカモト以外にも、ビオフェルミン健胃薬などは漢方の生薬も入っていて、なかなか効果的です。胃もたれしやすい人は、ペパーミントティーがオススメです。ただ日本の薬局で買えるものは、糖質の消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)が主な成分となっています。これは日本人が抽出に成功したということや、糖質の多い日本人の食生活に関係しているのでしょう。海外のサプリメントには脂肪の消化酵素であるリパーゼを多く含むものがあり、これは脂肪の多い欧米人の食生活に合わせたものかもしれません。また豚などの膵臓を材料にしてつくられた「パンクレアチン」も配合されていることが多く、これは糖質とタンパク質、脂質のすべての消化を助けてくれます。消化酵素のサプリメントを上手く使うことで、胃腸の負担を減らしつつ、バルクアップすることが可能になります。「デカくなりたいのに、あまり食べられない」という方はぜひ試してみてください。