バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。トレーニング食事サプリメント休養その他1. ストラップに頼り過ぎるな!トレーニンググローブやベルトなど、トレーニングのときに使われるギアにはいろいろなものがある。その一つが握力を補強するストラップだ。しかしストラップに頼り過ぎてしまうと、握力が強化されなくなってしまう。握力が弱いままだと、筋力がさらに強くなったときに、不都合が生じてしまうのだ。ストラップを使ってもデッドリフトで握力が足りなくなってしまうという悩みを持つビルダーは数多い。ウォームアップのときはストラップを使わず、メインセットでだけストラップを使うようにしてみよう。そうすれば握力を鍛えるための刺激は得ることができる。なお、トレーニングベルトと腹圧の関係についても、同じことが言える。2. 寝る前に肉を食え!トレーニングの時間帯が遅くなってしまうため、夕食と就寝の間にあまり時間が取れないという人は多いだろう。その場合、夕食でどれくらいの炭水化物を摂取するか、寝る前にプロテインを飲むべきかなどの問題が立ちはだかってくる。筆者の良く行うアドバイスは、「夕食ではあまり炭水化物は摂取せず、ワークアウトドリンクでカーボを摂取する」、そして「夕食でゆっくり消化吸収される肉あるいは魚を多めに食べ、寝る前はプロテインを飲まない」というものだ。トレーニング時間が遅くなってしまうトレーニーは、ぜひ試してみて欲しい。3. カゼインは必要なし!上記と共通するが、就寝前にゆっくり消化吸収されるタンパク源が欲しいのであれば、肉や魚を食べるだけで良い。それができない場合はホエイに食物繊維や油(オリーブオイルやシソ油、エゴマ油など)を少量、入れるようにする。カゼインには免疫を低下させたり、統合失調症の原因になる恐れがあったりして、できれば摂取しないほうが安全だと思われる。ここでちょっと計算してみよう。体重80kgのトレーニーが、16時間起きている間に240gのタンパク質を摂取したとする。一時間あたりのタンパク質は15gだ。さて、そのトレーニーが寝る前に40gのプロテインを飲んだとする。睡眠時間は8時間だから、一時間あたりのタンパク質は5gだ。起きている時間の3分の1である。この問題をクリアするには、夕食で多めにタンパク質を摂取するか、就寝中に一度起き出してプロテインを飲むかだ。身体づくりを真剣に考えている人は、このことも考慮する用にして欲しい。4. 風邪のときは・・・風邪を防ぐ方法についてはいろんなところに記事を書いているが、それでも風邪をひいてしまった場合、トレーニングはどうするか。12日休めば良いという場合、ほとんどの人は休むという選択肢を取るだろう。しかし、今日トレーニングしておかないと、次にトレーニングできる日までに間が空いてしまうという場合は本当に困る。そんなときは、やるしかない。ただし「筋肉をキープできれば良い」とするのがポイントだ。各部位につき12セットだけとし、追い込まないようにする。それで十分にキープできる。多くのセットで追い込んでしまうとコルチゾルが大量に分泌され、免疫が低下して風邪の治りが遅くなってしまうのだ。5. ヒュー・ジャックマンの言葉「食わず嫌い王」にヒュー・ジャックマンが出ていて、こんなことを言っていた。「雑誌にチャンピオンのトレーニングの記事が出ていたから、それを真似したことが何度もあった。でも、効果はなかった。結局は自分のトレーニング法は自分でみつけるしかないんだよ」。それを受けて出演者が「ヒューさんがトレーニングの本を出したら売れるよ」と、まったく見当違いのコメントをしていたため、彼は苦笑いしていた。さすがに卓見である。チャンピオンが正しいとは必ずしも限らない。名選手必ずしも名監督にあらずと言われるように、チャンピオンになるような人は素質に恵まれているため、素質のない人が伸び悩んでしまうポイントが良くわからないのである。あまり素質に恵まれていないようなのに、良い競技成績を出した人がいたら、その人の言うことは参考になる。また弱点を克服した人の話も参考になる。昔のボディビルコンテストには「モスト・インプルーブド賞」というのがあったが、そんな選手たちの話をまとめて聴いてみたいものだ。