今の世のことしげきにまぎれて、院にはまゐる人もなきぞ寂しげなる。かゝるをりにぞ人の心もあらはれぬべき。・・・・・・・・・・・うまくいっているときは周りに人が集まり、失敗して落ちぶれると、あっという間に人はいなくなる。でもそんなときに残ってくれた人こそ、本当の友人である。確かにその通りなのですが、周りの人を責めてばかりではいけません。うまくいっているときは余裕があって、周りに気を遣うことができます。でも落ちぶれて生活に余裕がなくなると、どうしてもギスギスしてしまい、周りにつらく当たって、それで人が離れていくという面もあります。余裕のないときにこそ、誠意をもって穏やかに周りに接するべきなのでしょう。穏やかで満たされ、決して激昂することのない心理状態を得るためには、セロトニンが正常に分泌されることが重要です。満腹感を与え、睡眠を誘導するセロトニン。ストレスにさらされている現代人には特に必要な神経伝達物質です。セロトニンを増やすために必要なのは、まず日光を浴びること。そしてウォーキングなどのリズミカルな運動をすることです。また犬や猫など、動物に触れることをセロトニンを増やすと言われます。最近、猫の動画を見るとカフェインを摂らなくても眠気が覚めるというニュースが話題となりました。研究によれば猫の動画を見ることでオキシトシン(信頼ホルモン)が増え、コルチゾル(ストレスホルモン)が減ったそうです。栄養面で言うと、セロトニンはトリプトファンからつくられます。ミルクにはトリプトファンが多く含まれるため、寝る前にミルクを飲むと良い・・なんて言われますが実はそうでもなく、ミルクにはチロシンも多く含まれるため、逆に覚醒してしまう可能性もあるのです。このようにトリプトファンを多く含む食品はチロシンやBCAAも含んでおり、食事だけからセロトニンを増やそうとするのは難しいかもしれません。そこで、5-HTPを紹介します。トリプトファンはまず5-HTPになってから、セロトニンになるのです。ですからトリプトファンよりもセロトニンになりやすいということ。またトリプトファンだけを摂り過ぎるとキヌレニン経路によって鬱を引き起こしたりすることがあるのですが、5-HTPならばその心配はありません。だいたい寝る30分前に50mgくらいで試してみてください。あまり効果が感じられなければ100mgに。睡眠が深くなり、起床時も精神的にゆったりした感覚になることが期待できます。