デトックスは「悪いものを排出して、クリーンなカラダにしよう!」という意味。確かに農薬や抗生物質、食品添加物など身体に悪そうなものは世に溢れていますし、かなり気を付けていても“完全にクリーンでいる”ことは難しいものです。実際問題として、あれもダメこれもダメといって神経質になり過ぎると、口に入れるものが無くなってしまいます。無農薬野菜にだって硝酸態窒素の問題がありますし、放射性物質やメチル水銀、ダイオキシンなどがゼロの魚も存在しませんし、地鶏や黒豚なんてほとんどニセモノですし、保存料やpH調整剤が無かったらコンビニ食品は全滅です。神経質な方の中には、白米や白砂糖はダメで、玄米や黒砂糖は良いという人もいます。その是非についてここでは触れませんが、昔の人は玄米や黒砂糖の味に満足できなかったために、白米や白砂糖を作り出したというのも事実です。身体に良いかもしれないからといって、不満を持ちながら毎日の食生活を送って、逆にストレスが増えるようでは意味がありません。そこで引き算ばかりのデトックス(detox)ではなく、毒かもしれないけどパワーをくれるものを食べて元気いっぱいになろう、という足し算の考え方、それが「リトックス(retox)」です。マックのハンバーガーやコーラの味から離れられないという人は、気にせず食べれば良いのです。ビル・ゲイツやウサイン・ボルト、タイガー・ウッズなどもマック好きで有名です。ブラックサンダーばかり食べている体操金メダリストもいますし、イチローも「無理して栄養のいいもの食っても、それが本人の意志と反するものなら逆効果」と喝破しています。最近では毎日3本のドクターペッパーを飲んでいる104歳のお婆ちゃんが、「それを注意した医師は、みんな先に死んだ」と語ったニュースが話題となりました。好きなものを食べてパワーをGETし、そして対策をする。例えば農薬や添加物が怖かったら、肝臓の解毒機能をアップさせるようなサプリメントを摂り、運動やサウナで汗を流して重金属を排出する。炭水化物の害がイヤだったらサプリメントや運動でインスリン感受性を向上させる。運動の害がイヤだったら活性酸素を除去するスカベンジャーを摂る。筆者は20年前から果糖の害について紹介していますし、どちらかというとローカーボ・ダイエットの推奨派です。しかし気にせずケーキ食べ放題に行きますし、ラーメンも良く食べます。その代り、タンパク質の量はしっかり毎食ごとにキープしますし、果糖を含めた炭水化物摂取についても対策をしています。これはカラダに悪いんだろうなー。。でも食べちゃえ、というようにビクビクするのが一番いけません。正しい情報を得て適切な対策を行い、リトックスしてパワーあふれる毎日を送っていきましょう。