バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1. トレーニング頻度を考慮せよ!多くのボディビルダーは週に各部位を1回だけトレーニングしている。しかし、一つの部位が回復&超回復するのに1週間かかるなど、誰が決めたのだろう?曜日ごとにトレーニング部位を決めるのが便利だから、そうなっているに過ぎない。大きい筋肉と小さい筋肉では回復にかかる時間が違うし、ネガティブを意識した場合とそうでない場合、高重量低回数でやった場合と低重量高回数でやった場合とでも回復にかかる時間は違う。何度も言うが、刺激の強さは「101」で十分なのだ。そしてプラス1の刺激を与えられてから、十分に回復するまでの時間は各部位で違う。また胸のトレーニングで上腕三頭筋、背中のトレーニングで上腕二頭筋やハムなど、別の部位が刺激を受けることもある。このようなことを考慮した上で、各部位のトレーニング頻度を考えていくようにしたい。2. 「酵素」にダマされるな!「食物に含まれる酵素を大事に・・」なんて言辞を見かけることがある。確かに、食物には酵素が含まれる。しかし胃酸で破壊され、それはペプチドあるいはアミノ酸になる。コラーゲンもそうだ。しかしコラーゲンの場合は細かいペプチドが繊維芽細胞などを刺激し、効果をもたらしてくれる。酵素の場合は、そうならない。酵素がそのまま腸から血中に入り込むなんてことはないし(もしそうなったらアレルギーの原因になる)、酵素が分解されてできたペプチドに何らかの作用があって、それが健康に良い作用を及ぼすなんてことはないのだ。つまり加熱しようが回転数の早いミキサーにかけようが、食物の酵素はどのみち私たちの身体に何の影響も与えない。そもそも、酵素というのはカギがカギ穴にはまって効果を発揮するようなものなので、人間以外の生物に含まれる酵素は人間には全く働かない。酵素を壊さない食事、とか酵素を壊さないミキサー、なんて間抜けな宣伝文句にダマされないようにしたいものである。3. 安価に買えるサプリメントを見逃すな!ワークアウトドリンクに入れる糖質として、ブドウ糖や粉飴が製菓材料として安価に買えることを知っているトレーニーは多いだろう。しかしそれ以外にも、「難消化性デキストリン」とか「ビタミンC原末」などは、ちょっと検索するだけで非常に安価に購入するサイトを見つけることができる。コラーゲンなども製菓材料として「ゼラチンパウダー」で探せば良いし、以前にグルタミンが豊富に含まれる「小麦タンパク」を紹介したこともある。ちなみに海外のサイトで購入するのに抵抗がない人は、「競走馬用のサプリメント」を調べると、思わぬものが恐ろしく安く買えたりする。当然、責任は持てないので自分で調べてください。訊かれても教えないよ。まとめて買うと大量過ぎるものもあるが、そういうのは仲間内で分け合えば良い。コストコで共同購入する主婦のように。4. 相反神経支配を利用せよ!筋紡錘を発する求心性ニューロンは脊髄における抑制性連合ニューロンともシナプスを形成し、またこれらは拮抗筋を支配する遠心性ニューロンともシナプスを作る。シナプスが2つ関与するため、これは「多シナプス反射弓」と呼ばれる。そして抑制性の運動インパルスは筋が収縮している間、拮抗筋を弛緩させる。これが相反神経支配である。今はわざと難しく言ったが、分かりやすく言うと相反神経支配とは「片方の筋肉が使われているときは、逆の働きをする筋肉(拮抗筋)がリラックスする」という神経回路の作用だ。例えばバーベルカールをやっているときは上腕三頭筋がリラックスし、ディップスをやっているときは上腕二頭筋がリラックスする。拮抗筋のスーパーセットでは一般的にインターバルゼロで行うが、意識的に拮抗筋どうしてエクササイズを行うときにインターバルをとってみよう。普通に休むよりも回復が促進され、高重量を扱えることがある。5. 他者の考えを受け入れよ!かなり前の話だが、メルビン・アンソニーというプロビルダーが来たとき、某ジムでセミナーをやったところ、参加者は何と8人だけだったそうだ。参加費用がいくらだったかはしらないが、法外な額ではあるまい。その後、ジェイ・カトラーが千葉に来た時も人数はお寒いものだった。日本人ビルダーの場合はソコソコ人数が集まるようだが、参加費用がかなり安かったり、無料だったりすることが多い。雑誌は買って読むのに、実際に有名ビルダーから情報を得るというのには及び腰なのだ。雑誌も読むだけで、実際に書いてあることを試そうとはしない。自分の狭い世界の中だけで、自己満足している。「ホコタテ」という番組で、鉄道や航空会社の職員と、飛行機や鉄道オタクとが知識対決を行ったことがある。このときのオタク側の感情に似ているような気がしないでもない。対決するのではなく、素直に相手の知識を採り入れれば良いのだが、「プロに負けるもんか」という負の感情が働くのであろうか