少し前にBFRトレーニングがVo2maxを増加させるという記事を書いた。BFRがVo2maxを増加させる?https://www.berserker.jp/column/bfr_vo2maxこの研究によればVo2maxの増加は血管新生によるものが大きく、それに伴う酸素供給能力の向上の結果とされている。ただし同時にPGC-1αやeNOSのmRNA増加も認められている。(※1)PGC-1αの働きとしては脂肪酸の酸化とともにGLUT4の増加やミトコンドリアの合成を促進することが知られている。つまりBFRによってインスリン抵抗性が改善し、ミトコンドリアの増加が起こることが示唆される。低酸素の状態だと酸素を有効に利用しようとするため、PGC-1αが増加し、ミトコンドリアを増やそうとするのであろうか。ここにはNOの増加も関与していると思われる。(※2、※3)ただしPGC-1αの経路はHIF-1の経路とは独立しているものと思われる。(※4)なお低酸素状態でウェイトトレーニングを行うことで普通のトレーニングよりも筋持久力が顕著に高まり、トレーニングのボリュームを増加させることができている。特に血管を増やすVEGFの8週間後における増加は顕著である。(※5)※1:Acute and chronic effect of sprint interval training combined with post-exercise blood flow restriction in trained individuals.Exp Physiol. 2015 Sep 22. doi: 10.1113/EP085293※2:HIF-independent regulation of VEGF and angiogenesis by the transcriptional coactivator PGC-1α.Nature. 2008; 451: 1008–1012.※3:Transient hypoxia stimulates mitochondrial biogenesis in brain subcortex by a neuronal nitric oxide synthase-dependent mechanism.J Neurosci. 2008; 28: 2015–2024.※4:HIF-independent regulation of VEGF and angiogenesis by the transcriptional coactivator PGC-1α.Nature. 2008; 451: 1008–1012.※5:Effects of systemic hypoxia on human muscular adaptations to resistance exercise training.Physiol Rep. 2014 Jun 6;2(6). pii: e12033. doi: 10.14814/phy2.12033. Print 2014 Jun 1.