BFRトレーニングで主に発達する筋肉は腕と脚であるが、もちろん前腕とカーフの発達にも貢献する。トレーニング未経験の若い女性16名を対象に行われた研究。(※1)4週間に渡り、週3回シーテッドカーフレイズを行ったところ、血流を制限した群は制限しなかった群に比べ、大幅に筋力が向上した。一回のトレーニングで行ったセット数は3セット、インターバルは1分。圧力は110mmHg。この図でわかる通り、50%1RMで行ったほうが25%1RMで行うよりも効果は高い。またトレーニング未経験の男女(62歳から73歳)を対象に行った研究(※2)でも、やはり血流を制限して行ったほうが筋力の向上が顕著となっている。なお筆者の経験では、膝周辺に圧を加えるよりも、大腿部付け根に圧を加えたほうがカーフへの効果が大きいように思われる。これはおそらく膝周辺よりも大腿部付け根を圧迫するほうが効果的に血流を制限できるからだろう。カーフの発達に悩んでいるトレーニーは、ぜひBFRトレーニングの採用を検討するようにして欲しい。※1:Increase in calf post-occlusive blood flow and strength following short-term resistance exercise training with blood flow restriction in young womenEuropean Journal of Applied PhysiologyMarch 2010, Volume 108, Issue 5, pp 1025-1033※2:Enhancing strength and postocclusive calf blood flow in older people with training with blood-flow restriction.J Aging Phys Act. 2011 Jul;19(3):201-13