成功へのショートカット(近道)、「101トレーニング」まずは、「筋肉が発達するメカニズム」について。■ホメオスタシスを打ち破れ!私たちの身体には、「ホメオスタシス」という機能が備わっています。これは「常に同じ状態を保つこと」という意味。ちょっと転んでヒザを擦りむいても、放っておけば自然に治りますし、風邪を引いてもちゃんと休んでいれば、数日で治るものです。でもバットを毎日振り続けていると、手のひらにマメができてしまいます。テニスを何年もやっていると、効き腕が少しだけ長くなったりすることもあります。このように、ホメオスタシスを打ち破るような刺激が身体に与えられると、その刺戟に「適応」しようとして、身体に変化が訪れるのです。ただしあまりに強くバットを振り続けたら、マメは破れてしまうでしょうし、テニスの練習もやり過ぎると、ヒジや肩を傷めてしまいます。つまり、「適度な刺激を持続的に与える」ことで、身体は刺激に上手く適応できるようになるのです。刺激が少なくてもダメですし、多すぎてもダメなのです。筋トレで筋肉が発達するのも、この「適応」現象です。早く筋肉を付けたいからと、毎日何時間もトレーニングする人がいますが、それでは全く逆効果。「適度な刺激」こそが、重要なのです。■超回復とは?素振りをすると、皮膚がこすれて削られます。すると私たちの脳は、「このままだと、どんどん皮膚が薄くなって破れてしまう。だから皮膚を厚くしなければならない!」と考え、そのようなメッセージを送ります。するとその部分の皮膚を合成する遺伝子が活発になって、マメができてくるのです。トレーニングもそれと同じこと。まずはトレーニングによって筋肉が壊されます。すると脳が「このままだと筋肉がどんどん破壊されてしまう。だからもっと筋肉を強くしなければならない!」と考え、筋肉を合成しろというメッセージを送ります。すると筋肉を合成する遺伝子が活発になり、筋肉が発達するのです。こうして「以前よりも筋肉が強くなった状態」のことを、「超回復」と呼びます。しかし、そのままトレーニングをサボったらどうなるでしょうか。もちろん、「筋肉を合成しろ」というメッセージは送られなくなります。するとホメオスタシスの働きにより、筋肉は元の状態に戻ってしまいます。ですから継続的に筋肉を発達させていくためには、超回復のタイミングを上手に捉え、そこでまたトレーニングしていかねばなりません。