バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1. アイソラテラルの動きを採り入れよ!筋肉は脳から神経を通じて伝えられるインパルスの働きによって収縮する。脳にとってみれば、多くの経路にインパルスを伝えるよりも、少ない経路に集中してインパルスを伝えるほうが効率的となる。指の力を計測したところ、5本の指をすべて同時に曲げた場合よりも、1本ずつの指をそれぞれ曲げてそれを合計したほうが、筋力はずっと高くなったのだ。ダンベルカールなども、両手を同時に曲げるよりも片方ずつ曲げたほうが強い力を発揮できる。どうも伸び悩んでいるという場合は、ワンレッグやワンハンドでのエクササイズを採り入れてみよう。そのほうが強く集中できるし、効きも良くなってくるはずだ。また左右差を解消するのにも役立つ。2. 増量期と減量期をサイクルさせよ!バルクアップのための食事を続けていると、高炭水化物食や体脂肪増加の影響もあってインスリン感受性が低下してくる。このような状態だとハイカロリーによって体脂肪がさらに蓄積しやすくなり、筋肉へのアナボリック効果も減少してきてしまう。いつまでも伸び続けることなどありえないわけだから、伸びが止まったところ、あるいはケガをしたり風邪を引いてしまったりしたところでふん切りをつけると良い。数か月間をバルクアップに充てたら、しばらくはプチ減量の期間としてみよう。摂取カロリーを減らすことによってインスリン感受性が回復し、再バルクアップ時のアナボリック効果を高めることができる。だいたい2ヶ月で5%程度の体重減少であれば、筋力や筋肉量に影響を与えずに済む。見栄えも良くなり、モチベーションも高まるはずだ。3. 消化酵素を摂取せよ!大根おろしやパイナップル、キウイなどに消化酵素が含まれることは知られている。先人たちは長年に渡る経験から、それらの食物の効果を知るようになったわけだが、現代の私たちは最初から消化酵素のサプリメントを摂取することができる。消化不良の状態だと腸内環境が悪くなり、栄養素の吸収も滞ってしまう。また特に脂質は消化に時間がかかるため他の栄養素の吸収も同時に遅くしてしまうことがある。これは有益に働く場合もあるが、バルクアップ中は避けたいところだろう。なお消化酵素はDNAの働きによって体内で合成される。そのため、外部から消化酵素を摂取したとしても、消化能力が低下することはない。DNAが破壊されるわけではないからだ。ホルモンにおけるネガティブフィードバックは「ホルモンが多すぎる」と判断することによって発生するが、消化酵素の場合は血流内にあるわけでもないため、「消化酵素が多すぎる」と身体は判断することはできないのである。4. マグネシウムを摂取せよ!リラックス作用によって筋肉の痙攣を防いだり睡眠を深くしたり、またインスリン感受性を高めたり心臓血管系疾患を予防したりADHDを改善したりなど、マグネシウムにはさまざまな作用がある。しかし問題なのは吸収率が悪く、多めに摂取すると下痢してしまうことだ。それを改善する一つの方法が、「経皮吸収」である。ハリウッド女優の間で知られている「エプソムソルト浴」であるが、これは硫酸マグネシウムをお湯に溶かして入浴するというものだ。皮膚からマグネシウムが吸収されることは確かめられており、リラックス作用や美肌作用のあることから欧米ではバスソルトとして一般的に販売されている。またマグネシウムのオイルも販売されており、患部に塗ることで関節痛の軽減にも役立つようだ。経口摂取で下痢しやすい場合は、経皮吸収もぜひ試してみて欲しい。5. ゼロリスク信仰から脱却せよ!人工甘味料や遺伝子組み換え食品に対するバッシングは強い。それはある意味良いことであって、私たちが「飢え」から解放されたということだ。飢餓のときにそんな問題は起こらないのだから。ADIという数値がある。これは生涯に渡って摂取しても大丈夫な「一日許容摂取量」であって、安全係数は100倍だ。これはADIの100倍の量を摂取すると、何らかの問題が起こるかもしれないというだけで、死ぬというわけでもない。例えばスクラロースの場合で言うと、体重が50kgの場合でADIは750mgとなる。ダイエットコーラの場合、1缶に60mgのスクラロースが入っているから、一日10缶以上飲んでも問題はないということになる。甘いものを求めて砂糖や果糖を摂取するよりも、ずっと安全だろう。ちなみにWHOは一日の食塩摂取量を5g未満にすることを推奨していて、そうしないと慢性疾患を引き起こす可能性があるとしている。なお日本人の平均摂取量は12gである。もちろんリスクは少ないほうがいいわけだし、ADIなんて信用できないという人もいるだろう。しかしアレはいけないコレもいけないといって、結局は天然の危険物を摂取している人が多いのはお笑い種である。