バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1. 普段と違うテンポを試せ!レップスやセット数、エクササイズに変化をつけることは多いが、テンポについてはいつも同じように上げ下げしているトレーニーが大半ではないだろうか。しかしそれではもったいない。たとえば5秒かけてネガティブをゆっくり下ろし、ボトムで一回止め、そこから爆発的に挙げる。速筋をネガティブで刺激し、SSCは使わずにストップ&ゴーで行い、爆発的挙上でモーターユニット動員を増やすわけだ。このようにするだけで、普段とまったく違う刺激を与えることができるだろう。紡錘状筋はゆっくりのテンポで収縮伸展させ、羽状筋は高重量で爆発的に行うというのがセオリーではあるが、ときにはセオリーを外してみるのも新しい刺激となる。2. 海藻類を忘れるな!海藻類を消化する酵素を持っているのは日本人だけというニュースが巷を賑わしたが、これは細胞壁の話であって、しっかり咀嚼したり加熱調理したりすれば、この酵素がなくても問題なく消化できる。重要なのは海藻類が含む「ヨード(ヨウ素)」である。昆布やひじきに含まれるヨードは甲状腺ホルモンの原料となり、これが不足するとタンパク合成は低下するし、基礎代謝も落ち、やる気も低下する。ヨードは日本人の食生活では不足しないと言われているが、あまりに欧米型の食事に偏り過ぎていると感じているトレーニーはときどき意識して昆布やひじきも食べるようにしたほうが良いだろう。ただし、ひじきの食べ過ぎは無機ヒ素の問題もあるため、あくまでも「ときどき食べる」程度にとどめておきたい。3. 40歳を過ぎたら・・「タンパク質合成が高まるのは一回にプロテイン20gまで」などという説が出たことがあるが、それでは一日にトータルで摂取するタンパク量が足りなくなる。「タンパク合成を刺激する量」と、「身体が必要とする量」とはまったく別なのだ。また加齢によりタンパク合成力は低下するため、40歳を過ぎたら一回に20gでは足りない。もちろん体重でも変わってくる。ある報告では、「体重1kgあたり、0.33g」が必要だとしている。体重100kgなら33g、80kgなら26.4gが最低でも必要になるということだ。また一回に40gのタンパク質を摂取することで20gよりもタンパク合成が高まったとする報告もある。今はプロテインも安く買えるようになった。ケチってチビチビ飲むのではなく、ガッツリ飲むようにしよう。4. やる気のないときは普段と違うことをジムに行っても、どうもやる気が出ないことがある。そのようなときは、普段とまったく違うエクササイズから開始してみよう。それもただ順番を変えるというだけでなく、滅多にやったことのないエクササイズを試してみるのだ。ベンチプレスの代わりにワンハンドでのオファーアップ、スクワットの代わりにバーベルでのハックスクワット、バーベルカールの代わりにゾットマンカールなど、目新しい種目に挑戦してみる。そこに新しい発見があるかもしれないし、やっているうちに気乗りがしてやる気が出てくる。もしかしたら効果が少ないエクササイズかもしれないが、実は脳に良い影響を与える効果が大きい。いつもと同じことをルーティンでやっていると、脳が逆に疲れてしまい、倦怠感が出てしまう。しかし普段と全く違うことをやることで、それを打ち破ることができるのである。5. 余計な情報から身を護れ!いまはネットやTVなどから情報が垂れ流されている。しかし脳の容量には限界があり、新しい情報が入ることで既にある有用な情報が隅に押しやられてしまう可能性がある。くだらない芸能情報などからは目を背け、有益で「100年経っても腐らない」情報を選択して採り入れるようにしたい。三石巌氏がタクシーに乗った時、運転手に山口百恵の話をされて「それは誰ですか?」と尋ねて呆れられたというエピソードがある。ここまでの境地には至れなくとも、無駄な情報から極力離れるように心がけるだけで人生を本当の意味で豊かにすることができるだろう。