バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1. BIG 3 にとらわれるな!筋トレ界ではBIG 3 が信奉されている。つまりスクワットとベンチプレス、(床引き)デッドリフトが基本であり、この三種目をやっておけば間違いないとするものだ。しかし本当にそれで良いのだろうか。動作としてスクワットとデッドリフトは似通っており、使う筋肉群も多くが重複する。また目的にもよるが、ベンチプレスは上半身のためのベスト種目とは言い難い。筆者の考えるBIG 3 はスクワットとチンニング、そしてディップスだ。これに追加するならマッスルスナッチ。この四種目だけでボディメイクにも競技能力向上にも、ある程度までなら対応できる。トレーニングの時間がとれない場合でも、「A:スクワット+マッスルスナッチ」の日と「B:チンニング+ディップス」の日に分け、A→休み→B→休み→A・・というように一日置きにトレーニングするプログラムなら、一回のトレーニングで30分もかからないだろうし、十分な効果を出せるはずだ。2. サーモンが好まれる理由は?ボディビルダーは好んでサーモンを食べるが、その理由は主に「良質の脂肪」を含んでいるからだ。EPAとDHAがもたらす効果は既に周知のものとなっているが、健康へのメリットだけでなく、筋タンパクの合成を高めてバルクアップに貢献してくれる作用がこれらの脂肪にはある。またビタミンDも含まれており、これがまた健康と筋発達に貢献してくれる。テストステロンや脂肪細胞の分化転換にも影響を与え、体脂肪の減少にも役立つ。さらにアスタキサンチンが含まれ、抗酸化作用とともに乳酸の緩衝作用や疲労回復作用、目の健康を保つ作用などが期待できる。できればアラスカ産のものを。3. ブロッコリー抽出物の効果とは農薬や食品添加物を異常に恐れる人たちがいるが、肝機能が正常に働いていればほとんどの場合で心配することはない。肝機能のためのサプリメントとして、ここではブロッコリー抽出物を紹介しておこう。ブロッコリーの新芽「ブロッコリースプラウト」には「スルフォラファングルコシノレート」という物質が大量に含まれ(成熟したブロッコリーの7倍以上)、体内で分解されてスルフォラファンとなる。肝機能障害の男性52名を対象にスルフォラファンを摂取させたところ、摂取群はγGTPやALTの値が有意に改善したという報告がある。スルフォラファンは肝臓における第二相の解毒酵素を活性化し、さらに生体内の抗酸化酵素を活性化させることにより肝機能を改善すると思われる。サプリメントを数多く摂取して肝機能の数値が悪化したという人は、一度試してみて欲しい。スルフォラファンのサプリメントもあるし、ブロッコリースプラウトを30gほど食べるのも良い。4. 寝る前の足湯の効果冬眠する動物がいるように、ヒトも睡眠時は体温が低くなって代謝が低下する。そのためにまず手足の血流を良くして体温を上げ、熱を放散させる。だから眠くなると手足が温たかくなるのだ。これを逆に利用して、寝る前に足湯を行って血行を高め、熱の放散を促してみよう。それにより深部体温が下がりやすくなり、速やかに眠りにつきやすくなる。5. 君は豚のように生きるのか?頭髪が白くなったからとて、尊敬できる長老ではない。それはただのむなしい老いぼれである。というブッダのヒドイ言葉がある。また三石巌氏は、「ただ食べて寝るだけの生活を送るのなら、それはヒトの人生ではない。ブタの人生だ」というようなことを言っている。筆者の好きな漫画「ベルセルク」にも、「生まれてしまったから仕方なくただ生きる・・そんな生き方、オレには耐えられない」というセリフがある。ただ生きるだけで必死だという人もいるだろう。所詮私たちはドーキンスの言うように遺伝子の乗り物に過ぎないのかもしれない。しかしドーキンスは、遺伝子の乗り物だからこそ、人間は利他的な行動をするとも言っている。そして「人間だけが遺伝子に反逆できる。我々は創造者に歯向かう力があるのだ」とも言っている。ヒトは言葉によりなにかを他者に伝えることができ、それが科学や文化を発展させていく。言葉を使ってなにかを発信し、後世のために役立つ乗り物の一つとなろうではないか。