バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.「腕」を強化せよ!ベンチプレスをやって上腕三頭筋に効いてしまう、ベントロウをやって上腕二頭筋に効いてしまう、デッドをやって前腕に効いてしまう。これらの対策は、根本的にはフォームを改善することである。しかし対象筋に効かせることだけを考えてショボイ重量でやっているトレーニーに、デカい人はいない。三頭が強ければ、ベンチをやっても三頭は疲労しない。二頭が強ければ、背中のトレーニングで二頭に効いてしまうことも、あまりない。腕の筋力があれば、少しフォームが崩れていようと、高重量を扱うことができるのだ。筆者が中学生のとき、懸垂の回数を伸ばしたくて「ぶら下がり健康器」で懸垂をやっていた。そのときは腕ばかり疲れていたし、背中の筋肉の存在など知らなかった。しかしある時、脇の下に広がる筋肉を発見して、ビックリしたものだ。広大な背中で知られる須江選手にも、似たようなエピソードがあったと記憶している。大胸筋の発達しているベンチプレッサーも多い。細かいフォームに囚われることなく、単純に使用重量を伸ばすことを、重視していこう。2.プロテイン・スペアリングを意識せよ!健康重視でいくなら、ローカーボ食を筆者は推奨する。しかしバルクアップ期間には、どうしてもインスリンの作用を無視するわけにはいかぬ。そこで筆者は短期間でローカーボとローファットをサイクルさせる方法を個人的に行っているが、バルクアップを目指すまだ年若い諸君なら、カーボの弊害など気にせず、大量に炭水化物を摂取することだ。炭水化物を摂取すればするほど、タンパク質の必要量が少なくなる。これをタンパク質の節約作用、すなわち「プロテイン・スペアリング」と呼ぶ。十分に炭水化物を摂取していれば、一日のタンパク質摂取量はせいぜい体重1kgあたり、2gで十分である。プロテインを買うお金がないときは、炭水化物を多めに食べるのも良い。業務用パスタなどは安くてお勧めだ。コメに比べてタンパク質も多く含まれる。ちなみにパスタの小麦タンパクには、多くの(全体の40%)グルタミンが含まれることも知っておこう。3.ワークアウトドリンクを忘れるな!様々なワークアウトドリンクが販売されているが、一番重要なのは「糖質濃度」である。一般に濃度が6%を超えると、吸収速度が落ちてくる。10%を超えると顕著になり、胃もたれもしてくる。と言って、低い糖質濃度では補給できる糖質の絶対量が少なくなる。落としどころとしては、やはり5~6%といったところだろう。1リットルの水に対して、糖質は50~60gだ。マルトデキストリンやブドウ糖、100%ジュースなどを上手く利用すれば、安価にワークアウトドリンクを作ることができる。余裕があれば、これにクレアチンやBCAAを入れるだけで良し。トレーニングの効率を、遥かに高めることができる。ワークアウトドリンクを忘れてしまった場合は、100%ジュースと水を1:1に割ると良い。一口ずつ、交互に飲むというのでもまぁ良いだろう。4.ときどきはトレーニングをスキップしても良し!ブラジルで行われた研究では、11週間に渡って週2回トレーニングを行わせたところ、真面目にトレーニングした群も、サボりまくった群も、それほど筋力の向上に違いはなかったという。Effects of training attendance on muscle strength of young men after 11 weeks of resistance training.http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3690729/忙しくてジムにいけないからといって、罪悪感を持つ必要はない。遅れた分は、すぐに取り返せる。6. 虫歯は治せ!筆者が20代後半のとき、もうどうにもならなくなって、歯医者に行った。このまま死ぬまでごまかし切ろうと思っていたのだが、前歯がカケてしまい、仕方なしに駅前の新しくできたところに行ったのだ。すると、虫歯がすべて治って数日後、ベンチプレスの重量が伸びたのだ。かみ合わせが良くなったのだろう。歯科衛生士さんは可愛かったし、思ったほど痛みもなかった。歯の治療に二の足を踏んでいるトレーニーは、覚悟を決めて早めに治療を受けるようにしよう。