バルクアップのための心構えを毎月5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。トレーニング食事サプリメント休養その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・テンポを変えてみろ!重量やレップス、頻度などには変化を付けるのに、トレーニング時の「テンポ」は常に同一でやるトレーニーが多い。テンポとはポジティブとネガティブにかける時間のことだ。もちろんトップやボトムでの時間も含む。テンポを変えることは、エクササイズを変えることよりもある意味新しい刺激となる。スロートレーニングやクイックリフトなどを試すのはモーターユニット動員数を変えることにもなるし、関節への負担も変化するし、また神経系への刺激も新鮮なものとなろう。さらに、ポジティブやネガティブの途中でスピードを変えるという方法もある。最初はゆっくり挙げ、途中から爆発的に動かす。あるいは爆発的に挙げ始め、途中から挙上速度を遅くする。ネガティブも最初はゆっくりと下ろし、途中からストンと落とすとか、またはその逆にするなど。このような変化を付けることで、「ストレス応答反応」を引き起こすようにするのである。シソ科のハーブを利用しろ!シソ科のハーブにはセージやペパーミント、ローズマリー、オレガノなどがある。これらに共通する成分が「ロスマリン酸」だ。これは名前から推察される通り、ローズマリーに多く含まれる成分だが、ローズマリーには他にもカルノソール酸やロスマノール。エピロスマノールなどさまざまな抗酸化成分が含まれている。ローズマリーには記憶力や集中力を高める作用もあり、古代ギリシャやローマでは勉強に専念するとき、ローズマリーの花輪をかぶっていたそうだ。他にもセージやオレガノには強い抗酸化作用があることが知られており、セージの語源は「死から救う」という意味のラテン語でもある。セージには精神安定作用もあるとされる。またオレガノは米国農務省の見解では野菜や果物よりも強い癌や心臓血管疾患への予防効果があるとされる。こういったシソ科のハーブ類を料理に使うことで、風味が整うだけでなく、健康への効果も期待できるのである。鉄を忘れるな!女性の場合、月経により「鉄」が喪われる。読者の多くは男性であり、肉や卵を恒常的に摂取しているだろうから問題はないと思われるが、多くの日本人女性は鉄不足だと言われている。目の下にクマができやすい女性は、特にその傾向が強い。他にも疲れやすいとか精神的に不安定な傾向にある場合は潜在的な貧血であることが多いため、血液検査で貯蔵鉄であるフェチリンの値を調べてもらうと良いだろう。なお、鉄のサプリメントや薬を飲んでも、同時にタンパク質やビタミンC、ビタミンB6が足りていないとダメだ。ヘモグロビンの材料はアミノ酸のグリシンであり、グリシンがヘモグロビンになるための代謝の最初の段階でビタミンCとB6が必要とされるのである。他にもB12や葉酸が必要となる。B群のサプリメントとCの高用量摂取が必須だ。冷房病を恐れるな!室温が25度を超えると、作業効率が低下していくことが分かっている。日本建築学会が電話交換手100名を対象に調査したところ、室温が25度から1度上がるごとに作業効率が2%ずつ低下したという結果が出ている。外気温との差が5度を超えると自律神経にダメージが生じると言われるが、それは運動していない場合の話だ。運動不足だと体温調節に混乱が生じ、熱いのに血管を拡げて汗をかけなくなったり、寒いのに血管を収縮して熱を逃がさなくなったりという機能が働きにくくなったりするのだ。普段から運動しているのなら、冷房病を恐れることはない。「良いとこ取り」は上手くいかない!船頭多くして船山に登るという格言がある。ネットが普及して多くの情報が手に入るようになった結果、どれが本当に正しいのかわからなくなってしまうことがある。「良さそうな情報」をすべて取り入れようとして、結局間違った道に行ってしまうことは非常に多い。良さそうな情報をそのまま取り入れるのなら、まだダメージは少ない。問題は勝手に自分で解釈して良いとこ取りをしようとすることだ。例えば10回10セットをすべて同重量でやれと言われて、8回12セットにすればもっと良いだろうと考えたり、セット毎に重量を変化させたりすれば、もっと効果が高くなるだろうと勝手に自分で解釈する。ベンチプレスの後にダンベルフライをやれと言われて、インクラインベンチも入れたらもっと効果が高くなるだろうと自分で勝手に追加する。指導者には、あなたを伸ばすための適切な方法が分かっているのに、勝手にアレンジされたら台無しなのだ。料理下手な人は、そのまま作れば美味しくできるはずのレシピを勝手に変え、アレコレ調味料を入れたがると言うが、まさにそれである。自分で調味料を追加して成功できるのは、上級者だけなのだ。