ジャーマン・ボリューム・トレーニング(以下GVT)の骨子は次の通りである。・10レップスを10セット行う・インターバルは1~2分・すべて同じフォーム、同じ重量で・アイソレーション種目よりコンパウンド種目ですべて同じフォーム・重量で行うというのが特に重要である。理由は、「同じモーターユニットを刺激すること」にある。フォームが微妙に変わったり、重量を下げたりしては、動員されるモーターユニットが変わってしまうのだ。ただし10レップスである必要は、必ずしもない。8レップスでも良いし、6レップスでも良い。このことから、GVTをピリオダイゼーションと組み合わせる方法が考えられる。◆ピリオダイゼーションGVTの例・1週目:10レップスを10セット・2週目:10レップスを10セット・3週目:8レップスを10セット・4週目:8レップスを10セット・5週目:6レップスを7セット・6週目:6レップスを7セット・7週目:3レップスを5セット・8週目:3レップスを5セット・9週目:15レップスを6セット・10週目:15レップスを6セット14週目までは筋肥大期、5~8週目は筋力向上期、9週目と10週目は回復期となる。また、相反神経支配を利用してスーパーセットで行う方法もある。相反神経支配とは、片方の筋肉が使われているときは、逆の働きをする筋肉(拮抗筋)がリラックスする」という神経回路の作用。例えばバーベルカールをやっているときは上腕三頭筋がリラックスし、ディップスをやっているときは上腕二頭筋がリラックスする。◆相反神経支配を利用したGVTの例・胸と背中、腕のトレーニングプログラム1a: ベンチプレス 8回 10セット1b: チンニング 10回 10セット2a: インクライン・ダンベルフライ 10回 3セット2b: ダンベル・ロウイング 8回 3セット3a: インクライン・ダンベルカール 6回 6セット3b: ライイング・エクステンション 8回 6セットaのエクササイズを行ったら30秒ほど休み、bのエクササイズを行う。そして30秒休んだら、またaを行う。このように「1a⇔1b、2a⇔2b、 3a⇔3b」を交互に繰り返して各エクササイズでGVTを行うわけだ。この方法はトレーニング時間を短縮するのにも役立つ。ほかにもGVTを応用するテクニックはいろいろ考えられるはずだ。ぜひ試してほしい。