つべこべ言わずにスクワット!という格言?があります。ネットが発達して情報が簡単に手に入れられるようになったせいか、トレーニングを始めるにあたって、先に情報を集められるだけ集め、できるだけ効率よくやろうとする人が、今ではとても多くなりました。それが悪いというのではありませんが、情報だけ集めて、結局やらないという人も多いように見受けられます。またロクにトレーニングしていないのに、「これ以上はオーバーワークになるからやらない」といったり、ロクに食べずに「これ以上は体脂肪が増えるだけだから食べない」といったりする初級者トレーニーも多いものです。またベテランのトレーニーでも、「筋膜がこう連鎖しているからこのフォームで」とか、「○○理論だと、このスタンスだから、こっちのエクササイズを」といった感じで、考え過ぎるあまりに肝心の基本が抜けてしまっている人もいます。理論から入るのは良いことですが、それに囚われてしまうと基本がおろそかになりがちです。効かせようとしてフォームを弄り、軽い重量でやるよりは、あまりフォームを考えずにとにかく重いのでやるほうが、良い効果を出すことが多いものです。豪放磊落になれとは言いませんが、あまり神経質だとトレーニングの効果も失われます。神経質だと病気にもなりやすく、心臓血管系疾患(24%増加)や肺の疾患(29%増加)、また関節の炎症も起こしやすい(25%増加)と言われます。(※1)筆者も理論から入るほうですが、このあたりを意識して「神経質にならない」ようにしています。これは性格的な問題なので難しそうですが、性格も脳内神経伝達物質が大きく関与していることを考えると、栄養条件で改善可能だと思われます。神経質になるというのは不安が関係しており、余計なことを考えがちになってしまう状態ですが、これを避けるのに良さそうのがGABAと発酵食品です。GABAは集中力に関係します。集中するというのは、余計な情報をシャットアウトするということでもあり、これには抑制性神経伝達物質であるGABAが大きく関係します。GABAを増やすためには、ビタミンB群(特にB6)が重要です。またハーブのアシュワガンダも有効です。この二つを意識して摂取することで、集中力が増加し、さらに睡眠が深くなるという作用も期待できます。また発酵食品を摂取して腸内環境を整えることで、不安が軽減されるという報告もあります。(※2)ヨーグルトや納豆、キムチなどを食卓に採り入れることで、腸の状態が良くなるだけでなく、もしかしたら性格まで改善されるかもしれません。※1:Personality Traits Predict the Onset of Disease※2:Fermented foods, neuroticism, and social anxiety: An interaction model.Psychiatry Res. 2015 Aug 15;228(2):203-8. doi: 10.1016/j.psychres.2015.04.023. Epub 2015 Apr 28.