バルクアップのための心構えを5点ずつ、紹介していきます。その内訳は次の通り。1. トレーニング2. 食事3. サプリメント4. 休養5. その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1. 全身トレーニングを取り入れよ!分割法が行われるようになったのはここ50年くらいのことで、昔は一日で全身をやる方法が主流だった。全身を週2~3回やっていたのだが、種目のバリエーションに限られていたこともあっただろう。しかし、それで多くのトレーニーが効果を挙げた。今は細かく分割し、曜日ごとに部位を変えていく方法が主流だが、それだと週1回しか刺激できない。これでは頻度が空き過ぎなのである。ノーチラスマシンを開発したアーサー・ジョーンズも、一日に全身をやる方法を推奨し、その指導を受けた多くの選手が成功していた。大量のセットを一部位に集中させて頻度を空けるよりも、少ないセットで全身をまんべんなくやり、頻度を高めにした方が実は効果的なのだ。ぜひ試してみて欲しい。2. 朝の脂肪を試してみよう朝は食欲がなく、軽いもので済ませたいという人は多い。しかし就寝時には胆汁が溜まり、実は朝のほうが脂肪の消化吸収が高まっているのである。フィッシュオイルなども朝に摂った方が吸収効率は高いという報告があるのだ。ステーキは厳しいだろうが、半熟卵や皮つき鶏胸肉くらいなら朝食でも食べられるはずだ。欧米人の朝食にはベーコンが付き物だが、それが彼らのエネルギッシュさを産み出しているのかもしれない。3. ビタミンAを忘れるな!Covid-19対策として国はワクチン一本足打法で対処しているが、自然免疫の重要性を忘れてはならない。自然免疫の中でも重要な役割を果たしているのが粘膜で、これを強化するためにはビタミンAが不可欠である。またRIG-I(retinoic acid-inducible gene-I; レチノイン酸誘導遺伝子-I)というウイルスセンサーがウイルスを認識し、複製を阻害することもわかっている。(※)このレチノイン酸というのも、ビタミンAのことなのである。日本人の食生活では、どうしてもビタミンAが不足しがちだ。レバーや卵などとともに、サプリメントでのビタミンA摂取も視野にいれるようにしたい。※:RIG-I triggers a signaling-abortive anti-SARS-CoV-2 defense in human lung cellsNat Immunol. 2021 Jul;22(7):820-828. doi: 10.1038/s41590-021-00942-0. Epub 2021 May 11.4. ポジティブオンリーで回復させよう筋肥大ならネガティブが大事だが、どうしても疲労が蓄積してしまう。逆にポジティブ重視でやると回復は早い。そのためアスリートがシーズン中に筋力をキープするために、ポジティブのみとなるオリンピックリフティングや、パワースレッド(ソリのような器具にプレートを載せて押していくエクササイズ)が行われることが多い。筋肥大を目的としたトレーニーも、疲れを感じているときはポジティブ重視で行い、ネガティブはストンと落とすようなトレーニングを試してみよう。血流が増進され、アクティブレストともなるはずだ。5. 影響力を見極めろ!年を取ると図々しくなるのは前頭葉の劣化もあるが、周りの目が気にならなくなるからでもある。中学生くらいだと自分の行いが全世界に関係するように感じられて、ちょっとした失敗でも皆に責められているような気になってしまう。しかし年を取るにつれ、自分のことなど誰も見ていないことが痛感される。少々の失敗や恥ずかしい行為などを気にしなくなるわけだ。もちろん平気で図々しい行為をするのはダメだが、失敗したときにこそ、自分の影響力の小ささを考えるようにしよう。よほどのことでない限り、半年もすれば、ただの記憶として処理されて終わりとなるはずだ。