サプリメントつれづれ日記 第十三段

サプリメントつれづれ日記 第十三段

ひとり、燈のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするぞ、こよなう慰むわざなる。 文は、文選のあはれなる巻々、白氏文集、 老子のことば、南華の篇。この国の博士どもの書ける物も、いにしへのは、あはれなること多かり。
生理学や生化学、分子生物学の分野では新しい知見が次々と出てきて、数年前の情報は既に古くなっているということがあります。しかしコペルニクス的転回を示すような大発見というものは少なく、新しい情報のようでも実は古くから知られていたということは、往々にしてあるものです。

最近の話題と言えば、糖質制限でしょうか。実は1877年に刊行されたトルストイの「アンナ・カレーニナ」の中にも、ウローンスキィが競馬レースに出るため、体重を160ポンドまで落とそうとしてデンプンとデザートを避けた、という記述があります。

そしてアトキンスが糖質制限を爆発的に広めます。2003年にアトキンスは氷の上で足を滑らせて頭を打ち、そのせいで亡くなるのですが、亡くなったときの体重が258ポンドだったということで、糖質制限の効果を危惧する人もいました。
しかし実際に病院に運ばれたときは195ポンドです。治療によって浮腫んだせいで、体重がそこまで増えてしまったと言われています。

日本では米食中心の食生活だったせいか、糖質制限が広まるには時間がかかりました。しかしボディビルダーの間では須藤幸三氏が毎日松坂肉を2kg食べたという話もあり、1980年代中心まではダイエット中に糖質を制限するのは常識的だったようです。
松坂肉は脂が多いため、期せずして「正しい」糖質制限となったのでしょう。ササミや卵白などを中心とした「間違った」糖質制限では減量が上手くいくはずもなく、1980年代後半からは糖質を摂取するダイエット法が主流となります。

プロテインに関しても、最近になって大豆プロテインの良さが認識されるようになりました。ホエイは何といっても味が良くて溶けやすく、免疫向上作用もあるため、登場時には圧倒的な歓迎を持って迎えられました。
しかし一酸化窒素の筋肉に与える役割が明らかになってからは、アルギニンの多い大豆プロテインが脚光を浴びるようになります。また甲状腺に対する作用や分子構造上、空気を含みやすいため腹持ちが良いというメリットもあり、今では特に減量中は大豆プロテインのほうが推奨されるようになりました。

昔は人気があったが、今は忘れられているサプリメントと言えば、何といっても「レバータブレット」でしょう。プロテインやビタミン源としては中途半端なので、良質のプロテインやビタミンサプリメントが販売されるようになってからは、人気は下火となっています。
コルチゾンをラットに大量投与した実験があります。もちろんラットの体重は激減し、死亡するものが続出します。タンパク質を増やし、ビタミンを増やしてみても、あまり効果はありません。
しかしそこでレバー粉末を10%加えると、発育が改善され、死亡するものも激減しました。
またラットを泳がせると、だいたい13分が限界です。しかし飼料にレバー粉末を10%加えると、90分も泳げるようになったとのこと。

もちろんレバーをそのまま食べても良いのですが、肝臓は解毒器官。毒が溜まっている場合もあります。できるだけ良質のものを選んで食べるようにしてください。


山本 義徳

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